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Thomas Wirtz schütze & wirtz 代表

Big4会計事務所に勤務後同事務所の経営を引き継ぎ代表に就任。Big4時代はオーストラリア、カザフスタン、インドネシアでの業務経験があり、日本企業向けのサービスでも豊富な経験を持つ。フレキシブルな対応とスピーディーなレスポンスで多くの顧客を魅了する。日常経理から税務や業務のデジタル化までカバーするドイツの頼れるTax Consultant。

Q. Thomasさんは日本人のお知り合いがとても多いですよね。あなたのLinkedinのアカウントには日本人のコネクションがたくさんあるし、その中には私の知り合いもたくさんいました。日本人との関係はどのようにしてできたのですか?

 

Thomas 多くは私がBig4のインドネシアオフィスに勤務していた頃に知り合った方々なんです。あそこで多くの日本企業のお仕事をさせて頂きました。

 

 

Q. そうだったのですね。インドネシアは日本企業が多いですもんね。

 

Thomas はい。そこで多くの方と知り合い、日本の方々の仕事のスタイルを学びました。それはとても良い学びになりました。

 

 

Q. 日本の仕事のスタイルとは、どんな事ですか?

 

Thomas スピード感の違いです。アジア諸国の人々の仕事のスピードはとてもゆったりとしていますよね。ドイツでも日本と比べたらゆっくりめだと思うんです。日本の方々は何か問い合わせたらすぐに返事が欲しいですよね。でも海外ではなかなかその返事が来ない。これではストレスを感じてしまいますよね。

 

 

Q. よくおわかりですね(笑)。そうなんです。日本人はすぐに返事が欲しいんですよ。

 

Thomas わかります。それが日本のスピード感ですよね。すぐに返事をもらえば次の手が打てますが、返事が来ないとその間仕事が止まってしまいます。

 

 

Q. まさにそうなんです。どんどん仕事を進めたいのですが、レスポンスが遅いとなかなか進まないのでストレスを感じてしまうんですよね。日本人の多くはそうなのですが、Thomasさんから見たらせっかちだと思いませんか?

 

 

Thomas いえ、思いません。実は私もすぐに返事が欲しいタイプなのです。気持ちがとても良くわかります。なので日本の方々とのコミュニケーションは私はとても快適です。お互いすぐに返事を返して仕事を進めていく事ができます。

 

 

Q. Thomasさんと連絡を取り合うと、メールのやり取りが一日で何往復もできますよね。ときにはドイツの時間外の時間でもお返事をくれますね。事が進むのが本当に早いです。

 

Thomas それはお互い様ですね(笑)。

 

 

Q. 会計や税務の業務だと、即答できないような事もありますよね。調べてから返事すべき事も多いと思います。そういう時はどうしていますか?

 

Thomas まずはすぐに、少し時間が必要な旨のお返事をします。そして○○日までに返事をするという事を約束します。そうすれば相手はそれまでに何をすべきかプランできますよね。

 

 

Q. さすが、Thomasさんは殆ど日本人ですね(笑)。

 

Thomas この気質なので日本の方々との仕事がスムーズに運び、それで信頼して頂けているのだと思います。

 

 

Q. こちらの事務所Schütze & Wirtzについて教えて下さい。Thomasさんは創業者の方から経営を引き継がれたのですよね。どんな特徴がある事務所ですか?

 

Thomas ひとことで言うと、とても安定した事務所です。チームメンバーも長年同じで変わりがなく、殆どの顧客も長いお付き合いをしているところばかりです。各顧客の事をよく知り尽くしているので、とても安定した業務ができています。

 

 

Q. スタッフも顧客も長いお付き合いという事は、どちらも満足しているという事ですね。それは安定していますね。

 

Thomas そうなんです。創業者がチームワークをとても大切にしてきたので、その文化が根付いています。年に一度はパートタイマーも含めて全従業員で旅行をしたりするんですよ。今年はニューヨークに行く予定です。

 

 

Q. 社員旅行ですね。仲が良さそうですね。

 

Thomas はい。とてもいいです。それが顧客へのサービスにも活きています。

 

 

Q. どんな風に活きていますか?

 

Thomas 例えば、誰かが休暇を取っている時など「○○日まで休暇なので、その後でご連絡ください」などという事がこちらの会計事務所や法律事務所ではよくあるじゃないですか。

 

 

Q. ありますねぇ。普通そうだと思います。

 

Thomas うちではそんな事はありません。誰かが必ずカバーしてそのお客様の対応をします。チームメンバー同士のコミュニケーションが活発ですので、一人だけしかその業務をわからないという事はありません。

 

 

Q. それは安心ですね。そういう所も日本っぽいですね。欧米ではたとえ大手でも誰かのカバーをしてくれるところはあまり多くありません。

 

Thomas 他のメンバーがカバーできない点があるとすると、外国語対応です。現在ポーランド語とロシア語に対応できるスタッフがいるのですが、それは彼女でないと難しいですね。日本語対応できるスタッフも欲しいところなのですが、なかなか難しいですね。

 

 

Q. 見つけるのが難しいという事ですか?

 

Thomas はい。やはり言葉よりも業務能力や専門知識の方が大切じゃないですか。日本語ができて能力も知識も高くて、お客様やチームメンバーとのコミュニケーションもよくできる人となると・・・それはなかなかいないですよね(笑)。

 

 

Q. そうですね。でも、日本語サービスが無くてもこれだけ日本的な対応をしてくれるのでしたら十分なような気がしますよ。

 

Thomas そうですかね。私は日本の方々との仕事がとても好きなので、今後もっと日本企業のお仕事をやっていきたいですね。

 

 

Q. 例えばですが、ある日本企業がドイツに株式会社(GmbH)を設立したいとします。最初はどんなサポートをしてくださいますか?

 

Thomas ほぼ全てサポートできます。法人設立にはノータリーが必要ですが、外国企業に慣れているノータリーをご紹介します。その後は税務署への届け出など事務的な事、税務リスクの検討などの税的な事、CEOとの雇用契約や定款のレビューなどの法的な事も私たちが対応します。

 

 

Q. 法人設立後は会計や税務のフルセットですね。

 

Thomas はい。ブックキーピングもやりますし、VATや法人税の申告、年次報告書の作成や登記など全て対応します。

 

 

Q. ちなみに、Prokurist(取締役の代理権を持つ支配人)サービスはしていますか?

 

Thomas はい。していますが、これはその会社の事をよく理解できて、信頼できるお客様に限ります。支配人は責任がある立場なので、慎重に検討してお請けするようにしています。日本企業の場合は信頼できる企業が多いので概ねお請けできると思います。

 

 

Q. それは助かりますね。小さく進出したい場合にこのProkuristはとても有用だと思うのですよ。例えばドイツに法人を設立して、代表者候補となる良い人を見つける事ができたとしますよね。しかしいきなりその人を100%信用するわけにはいきませんよね。

 

Thomas そうですね。代表者になると銀行口座や様々な事をその方に任せる事になりますからね。

 

 

Q. 一定期間一緒に仕事をして、それでお互いに信頼関係ができたら代表者となって頂く事ができると思うのですが、その間現地代表者がいない状態となってします。その時にProkuristをしてくれる方がいるととても助かると思うのです。

 

Thomas なるほど、確かにそれは良いですね。それなら私たちがお役に立てると思います。

 

 

Q. 先程ブックキーピングの話が出ましたが、話によるとAIを使って経理をしているそうですね。

 

Thomas はい。でもうちがAIを使っているというより、ドイツの最大手会計システムであるDATEVがAIを使ったサービスをしていて、私たちがそれを利用しているという事です。

 

 

Q. DATEVのAIはどんな風に使われていますか?

 

Thomas 例えば請求書などをスキャンしたりPDFファイルを読み込ませたりすると、AIが情報を整理して必要な情報を自動的に入力してくれるのです。また、銀行口座の履歴も取り込むのですが、取り込んだデータと取引をマッチングしたり、相応しい勘定科目を選んで入力したりしてくれます。

 

 

Q. 精度はいかがですか?

 

Thomas 今のところまだ50%から60%というところですかね。でもAIですから学習して少しづつ精度を上げていってくれます。

 

 

Q. ではまだチェックするのにそこそこ時間を要しますね。

 

Thomas    そうですね。しかしAIが自分で自分の処理の精度を色で示してくれるのでチェックも楽です。ほぼ間違いない処理は緑、少し怪しい処理はオレンジ、かなり怪しい処理は赤という風に色をつけてくれます。これがとても役に立ちます。

 

 

Q. DATEVはドイツの中小企業に多く使われていますよね。

 

Thomas はい。ほぼ独占に近い状態です。大企業はSAP。それ以外はDATEVですね。AIに巨額の投資をしているらしいので、どんどん良くなっています。最近は英語対応にもなったので国外企業にとっても使いやすくなりました。

 

 

Q. それはありがたいですね。Payrollも税務申告も全てこのシステムですか?

 

Thomas そうです。全てここで完結です。税務申告もここからデジタルで行いますし、税金も給与も様々な支払いもここから行います。クラウドですからどこからでもアクセスできますし大変便利になりました。

 

 

Q. 古い顧客が多い安定した事務所でありつつ、デジタル化もかなり進んでいますね。

 

Thomas 進めています。チームメンバーのみんながデジタル化に対してとてもオープンなので助かっています。今後ももっとデジタル化は進んでいくと思うので、私たちもいち早くそれに対応していこうと思います。

 

 

Q. 今日は様々なお話を伺う事ができました。ありがとうございました。引き続き宜しくお願い致します。

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